国立歌劇場でのR.シュトラウス 「エレクトラ」

昨夜(2017年6月26日(月))は、19日に続いて2回目のエレクトラ

作曲:リヒャルト・シュトラウス

演目:エレクトラ

指揮:Michael Boder

エレクトラ:Nina Stemme

クリュソテミス:Regine Hangler

キュリュテムネストラ:Waltraud Meier

オレスト:Alan Held

エギスト:Herbert Lippert

ウィーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団

 

R.シュトラウスのオペラは、「薔薇の騎士」、「アラベラ」、「ナクソス島のアリアドネ」とコメディは大好きだが、エレクトラはほぼ初めて聴く。19日は正面のGalerie(天井桟敷の立見席で聴けたが、今回は油断してゆっくり出かけたところ正面は空いておらず、舞台に向かって左の一番端のGalerie(天井桟敷)。舞台とオーケストラの左側(第一バイオリンや木管、ハープ)は見えないが、逆に指揮者から右側の第二バイオリン、ビオラ、トランペット、トロンボーン、チューバ、パーカッションが直接見え、その分音もダイレクトに聴くことができた。

 

5月末に家内と聴いた「薔薇の騎士」は、いったい何だったんだろう。歌手、オーケストラともいいところがなくガッカリしたが、今回の「エレクトラ」は本当に素晴らしかった。出ずっぱりのエレクトラは最初から最後まで素晴らしい歌声。オーケストラは、ため息の出るほど艶やかな弦楽器、華やかになりすぎない金管、甘い木管、どれをとってもきらびやか。R.シュトラウスの音楽はどうしてもクリムトの絵を想像してしまう。爛熟した、落日直前の甘く、大きく気怠い太陽のような美しさとはかなさと切なさを感じる。

 

演出は、以下のYouTube 。なかなかグロテスクです。

 


Richard Strauss: "Elektra" (Trailer) | Wiener Staatsoper